STG85情子

情子

そのピアノは誰の心にも訴えかけ涙を誘う卒業の音色。三月の合同文化祭の最後を締めるに相応しい序曲。今年小布施町高校を卒業する情子はロンドンへとピアニストとして旅立つことになった。喜びを奏でるが何故か少し悲しい音色の卒業の旋律を涙を装い別れを意味づける。ひとひら思いそしてまたひとひら来る桜の季節に消えて花となる。春の詩を奏で永遠の思い出として消えない記憶を想い残してゆく。青春期の皆の思いはここに桜跡季禄として残された。

桜跡季禄