泥中の花
仏教理論書を夢中になって読みあさるが無我の境地とか言われても執着は尽きない。悟りを得たならば転生を伴にした光凛にまた逢いたい。憧れの如神はもう見えてきたのに遠すぎて正しさ極めるよりも名声が欲しい。輪廻は魂を変え何度だってミトに巡り合い宇宙を体現するかのようにその胸で眠りたい。泥中の花は自由な発想に咲き思惑は浅はかで生きていたい。泥中から美しき花に至るまでの道程は計り知れなく仏典に美を描いた時期を無駄にはしない。もう尽きてしまった若かりし頃の学びは深く興味が無くなる程に真実を求めた。仏典を紐解き魂の成長を叶わなかった覚者にでも成り果てようか泥水みたいな辛い経験の中でまた花を咲かせる。そろそろ涅槃へと辿り着き苦境の旅路を終わりにしたい。