仏の座
もうすぐ川中島へと、道中手にした桃を食い尽くした。最終地点は阿弥陀により指し示された座標である仏の座を目指し、巡る長きに渡る旅路は己の心を強くした。そこに座る事は永遠の責苦だと知り拓夜は川中島へ辿り着くが深い思案に答えを出す。彩色の夕暮れを迎えて拓夜は仏の座を粉々に破壊した。悟りゆえの支配の座は無くなり釈尊に成り代わることを放棄したという。それでも拓夜は野望という心の合戦は終わらないことを知り、程遠く悟りなど抱けずに旅を終えた。桃の味は甘く、この上ない野望も夢も叶えたいと思うのか悲しき悟りの旅路は続いて行く。
